ひきこもり情報士(基礎) 検定テキスト

2020年5月20日

近年報道されることも多くなった ひきこもりについての資格テキストです。
試験に合格したら、履歴書などには「ひきこもり情報士(基礎)」とご記載ください。

この試験の受験ページはコチラ
https://poranda.com/quest/detail.cgi?no=5

ひきこもりの定義

厚生労働省が定義する ひきこもりは要約すると「仕事や学校に行かず、かつ家族以外との交流がほぼない状態で、6ケ月以上自宅に ひきこもっている状態」である。

また内閣府の定義する「広義のひきこもり群」「ひきこもり親和群」には家から出れる者も含まれる。

ひきこもりの原因

ひきこもりの原因に単一のものはなく、毒親、イジメ、職場の人間関係、発達障害、精神疾患、同性愛、介護離職、就職氷河期、依存、貧困その他もろもろ、その原因は多岐にわたる。


一般的に想像しやすいのは「イジメで不登校から ひきこもり」であろうが、子ども時代からスタートするだけでなく、大人になってからも ひきこもりがスタートする可能性は充分にあり、また同じ状況でも ひきこもりになる人とならない人がいるので「こうなれば必ず ひきこもりが発生する!」という事はなく「人による」としか言いようがないのが現実である。

ひきこもりの共通点

ひきこもりの原因は人それぞれで、必ずしも共通点があるわけではない。しかし、ひきもりが長期化するほど「孤立」という共通点が出てくることが多い。孤立はひきこもり本人の孤立もだが、その家族も地域から孤立する、という意味も含まれる。長期間地域から孤立することでSOSを出しにくくなる事から、孤立を防ぐこと、自己肯定感を養う事が、ひきこもり支援において重要な要素になる。


8050問題

ひきこもりの高齢化を象徴する言葉で親が80代、ひきこもりの子が50代である状態を指す。親も働けない年で体も病気で傷んでる事も多く、世帯収入が親の年金しかないという状態に陥りやすい。また、子のひきこもった年数にもよるが、50代からいきなり職を探すというのは現実的にかなり厳しい。


「癒し」としてのひきこもり

ひきこもりにネガティブイメージを持つ人は多い。しかし ひきこもり経験者以外にはなかなか理解しにくいかもしれないが、意識的・無意識的かは別に「これ以上その生活を続けたら死ぬしかないという現状のブレーキとして」ひきこもりが始まるといった側面もある。ひきこもり当事者の考え方を「極端」だと思う人は多いだろうが、本人は死を回避するために ひきこもるという事もあるのが現実で、ひきこもること自体が本人の癒しになっている部分もある。


しかし、あまり他者との関わりなしに ひきこもりが長期化すると、自分の中だけで自分と向き合うために考えや行動がより極端になっていったり、他者と触れ合えない不安、しかし現実的に体が動かないという焦りから、癒すためのひきこもりだったはずが、より深く病むための行為に繋がっていくので、できる範囲から他者との交流や、自分が楽しむことを増やしていくのが生活の改善につながりやすい。


ひきこもってる間に考えが完璧主義で極端になってることも多いので、あまり一度に何でもしようとせず「60~70点ぐらいできれば上々かな」ぐらいの気持ちで行動を積み上げていくと、いつの間にか ひきこもり状態ではなくなる人も増えてくるだろう。

ひきこもりと精神疾患、発達障害

未診断も含め、ひきこもりになる人で精神疾患・発達障害を抱える人は多い。それらの特性がいわゆる一般の社会に合わず、人間関係でトラブルになることも珍しくない。


自分(もしくは家族が)ひきこもり当事者に精神疾患、発達障害の傾向があると気づけた場合、まずは病院に連れて行き、現状を知ることが必要だが、精神医療への偏見(特に親世代)から、病院へは連れて行かず、未受診のまま時を重ねてしまう家庭がある。自らの特性、向いてるもの、病気の状態を知らずにそのまま同じように進めていくのは傷を深くしてしまい、また同じことの繰り返しで年齢を重ねてしまうことでより不利になり、将来の不安をより強く意識してしまう、というのは意識してほしい。


しかし、社会に精神疾患・発達障害に偏見がないかというと、残念ながら「ある」というのが現実である。
これは仮に実社会で直接言われることはなかったとしても、ネットの風潮や、精神科の受診歴があると保険の選択肢が減ったり割高になったり、などの実利面で不利な事もある。


ひきこもりと犯罪

「ひきこもりが犯罪者予備軍」とのイメージがある人も多いだろうが、実際はひきこもりの起こした事件数でも人数で割った事件率でも、それ以外の人よりずっと少ない。しかしたまに起きる凄惨な事件で「犯人は ひきこもりだった」などと報道されることで、未だに犯罪者予備軍のイメージがある人は多い。ひきこもり自身にも、そのイメージを持って、自らを追い込む人もいるし、自分をひきこもりと認めたがらない人、ひきこもりを抱える家族が「次はウチの子がやるかも」という不安を持って相談するという現実もある。

ひきこもりが立件される事件が割合で少ないのは間違いないが、一部の専門家は「家庭内暴力はある程度の割合である」と指摘する。

ひきこもりの解決

ひきこもりの原因と同じように、ひきこもりの解決にも万人に共通する特効薬はなく、また何をもって解決か、は親でも支援者でもなく、ひきこもり当事者の心の中にしかないため「人による」というのが本音である。


ただ、ひきこもり生活が終わる時というのは「今日ここで終わった!」というよりも「いつの間にか終わっていた」という方が感覚としては近い人が多い。


この「いつの間にか終わっていた」という所に導くには、「外が怖い」よりも「外が楽しい、興味がわく」という方向に本人の気持ちが向くことが重要である。周囲(特に親)が言いがちな「外に出なさい、働きなさい」というのは社会生活においては正論で理解できるが、外に恐怖を抱いてる状態で家にいるのに、外に出ろというのは無理がある。


また、正論ゆえに心の逃げ場がなく、言い返せずに内側にため込んだり、また、自分もわかってる事を指摘されるイラだちから逆上する、ということも珍しくない。いかに本人が外に興味が出る方向に気持ちを持っていけるかが、ひきこもり生活が終わり、さらにそれが楽しく、継続できるものになる鍵である。


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